GUIDE

過去のテイスティングノートから好みを分析する方法

テイスティングノートが増えてきたら、一件ずつ読み返すだけでなく、共通する言葉や条件を比べてみましょう。 高い点数の銘柄だけを見るのではなく、好きな理由と苦手な理由を整理すると、次に試したいウイスキーを選びやすくなります。

1. まずは5件から10件を選ぶ

最初からすべてのノートを分析すると、違いが多すぎて傾向を見つけにくくなります。最近飲んだもの、 同じ地域のもの、点数が高かったものなど、条件を一つ決めて少数のノートから始めます。

  • 高く評価したノートを5件選ぶ
  • 評価が伸びなかったノートも3件ほど選ぶ
  • 飲み方や試した時期が大きく異なるものは、その条件も確認する

2. 繰り返し登場する言葉を探す

香り、味わい、総合コメントに何度も登場する言葉へ注目します。たとえば高評価のノートに「バニラ」「柑橘」「軽い煙」が多ければ、 その組み合わせが好みの候補です。表現が少し違っていても、同じカテゴリにまとめて考えます。

好みの候補
高評価のノートに繰り返し登場する香り、口当たり、余韻。
苦手な候補
低評価のノートで「強すぎる」「重い」などの言葉と一緒に登場する特徴。

3. 銘柄以外の条件も確認する

評価はウイスキーそのものだけで決まるとは限りません。同じ銘柄でも、ストレート、加水、ロックで好みが変わる場合があります。 食事の直後、体調、開栓からの期間など、記録に残っている条件も合わせて確認しましょう。

  1. 好みだった飲み方に共通点があるか
  2. 加水後に評価が上がった銘柄が多いか
  3. 時間を置いた後の変化を好んでいるか
  4. 特定の状況で評価が変わっていないか

4. 点数を絶対評価として扱わない

テイスティングを続けると経験や好みが変わるため、過去と現在の点数をそのまま比較できない場合があります。 点数はその時点の印象を探す目印として使い、総合コメントや具体的な表現と合わせて読み返します。

同じ銘柄を再度試したときは、以前の記録を上書きせず、新しい条件と印象を別のノートとして残すと変化を確認しやすくなります。

5. 仮説を作り、次のテイスティングで確かめる

「果実感の後に軽いスパイスが続くものを好みやすい」など、見つけた傾向を短い文章にします。 次に試すときは、その仮説に近いものと異なるものを一つずつ選び、同じ条件で比較します。予想と違った場合も、 好みをより正確に理解する材料になります。

分析メモの例

高評価のノートでは、柑橘、はちみつ、黒こしょうがよく登場する。煙の香りは弱いものを好む傾向がある。 次回は、果実感があり煙の強さが異なる2銘柄を同じ条件で比べる。

6. 定期的に傾向を見直す

好みは固定されたものではありません。記録が10件増えたときや季節が変わったときなど、無理のないタイミングで見直します。 以前は苦手だった特徴を楽しめるようになった場合も、その変化を残すとテイスティングを続ける楽しみになります。